つるおかふうどフェスタ 鶴岡四温泉のメニュー開発
温海エリア
鶴岡市街地
2024年12月7日、山形県鶴岡市が日本初のユネスコ食文化創造都市に認定されてから10周年を記念して「つるおかふうどフェスタ」が開催されました。国内外のゲストや姉妹都市、市民約2500人が来場し、「つるおかのゆたかな”ふうど“ 食べて、知って、楽しもう!」のスローガンのもと、これまでの10年を振り返るとともに、未来へつなぐ取り組みが紹介されました。
一般社団法人DEGAM鶴岡ツーリズムビューローのブースでは、国民温泉保養地に指定されている「湯野浜温泉」「あつみ温泉」「湯田川温泉」「由良温泉」のそれぞれの地域ならではの特産品や新たな食メニューが紹介されました。
地域の魅力を最大限に活かしたストーリー性のある食メニューの開発を目指し、地元の特産素材を厳選。試食と改良を重ねることで、それぞれの温泉地の個性や特色が感じられる新メニューの開発が進められています。
湯野浜温泉 紅ズワイガニ
湯野浜温泉では、「紅ズワイガニ」の紹介が行われました。地元・加茂港を拠点に操業する「協和丸」は、紅ズワイガニを対象にかご漁を行う山形県内唯一の船です。湯野浜温泉では、協和丸で水揚げされる紅ズワイガニを、新たなメニュー開発の素材に選びました。紅ズワイガニは、庄内沖でほぼ年間を通して漁獲され、その甘みとみずみずしさが特徴です。今回、この紅ズワイガニを使用し、「ゆのはま100年キッチン」とのコラボレーションによって生まれた特別メニュー「カニクリームコロッケ」が披露されました。
会場では「カニクリームコロッケ」の試食券(限定100枚)が配布されました。カニクリームコロッケのサンプル展示も注目を集め、現地訪問を促すきっかけとなりました。紅ズワイガニの旨みを引き立てたメニューは、地元食材の魅力を存分に味わえる一品として注目を集めました。
土産として人気のかめタオルと波乗りキューピー、ゆのはま100年キッチンのTシャツも販売されました。
あつみ温泉 庄内サーモン
あつみ温泉では、地元ブランド「庄内サーモン」を使用した料理が紹介されました。温海地域には、五十川をはじめとするサケが遡上する河川があり、さらに鼠ヶ関港ではサケの水揚げも行われています。こうした地域資源を活かして誕生した「庄内サーモン」は、温海の冬の恒例企画「温海旬御膳」にも活用されています。
萬国屋の料理人による手毬寿司が振る舞われたほか、温海地域限定の日本酒「摩耶山」の酒粕を使用したつみれ汁も試食提供され、会場には多くの人が列を作り賑わいました。
また、各旅館やホテルで提供される庄内サーモンを使った料理や、温海で伝統的な焼き畑農業で栽培される在来野菜「温海カブ」については、写真パネルを通じてその魅力が紹介されました。
湯田川温泉 温泉芽出し米の「麹」
湯田川温泉では、温泉芽出し米の「麹」を使った料理が披露され、麹のみの甘酒や、麹甘酒を使ったパウンドケーキ、麹で漬けた焼き畑栽培の在来野菜「田川かぶ」の試食が行われました。
温泉芽出し米とは、通常お湯で行われる種もみの「芽出し」を湯田川の温泉水で行ったもので、この特別な方法で育てたお米を使用した麹は、まさに地域ならではの味わいです。
湯田川の風土をイメージした温泉まんじゅう、純米大吟醸酒「女神のしずく」、純米酒「乳いちょう」など、温泉芽出し米や麹を使用した人気の土産品も販売され、注目を集めました。
由良温泉 由良漁港のサザエ
由良温泉では、由良漁港で水揚げされたサザエを使ったまぜご飯の試食が行われ、その香りに多くの参加者が集まりました。
日本海の豊かな漁場を抱える由良は、古くから漁業が盛んな地域です。由良漁港で水揚げされる魚介は「由良産」として広く知られ、由良温泉の宿では、新鮮な魚介を使った料理が楽しめます。
また、希少な「由良アナゴ」のサンプルメニューも展示されました。由良アナゴの正式名称は「キタクロヌタウナギ」。栄養価の高さとコクのある旨みが特徴です。ユニークなネーミングも注目を集めました。
各温泉地の個性豊かな魅力が存分に紹介され、多くの来場者でにぎわいました。今後はさらにメニューやサービスに磨きをかけ、それぞれの地域での提供が本格化する予定です。
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