湯田川温泉の共同浴場「正面湯」を出ると小路の向こう真っすぐに見えるのが由豆佐売神社です。石段の参道には、県指定天然記念物の乳イチョウの巨木がそびえ立ち、その姿はまさに圧巻。また柳田国男、種田山頭火、斎藤茂吉、竹久夢二、横光利一など、文人墨客が多く来湯した湯田川温泉だけに、境内には記念の歌碑などもあります。出湯と水の神様。
白雉元年(650)の創建といわれ、古書「三代実録」や、延喜5年(905)に起草の延喜式神名帳にも登載された格式の高い神社です。代々の領主をはじめ、近郷庶民の崇敬厚く、最上義光、酒井家などから数々の寄進がありました。現在の拝殿は、安永年間(1775年頃)の造営で、昔は観音堂と称し、十一面観音を祀り、又社名も滝蔵権現と称し、神仏習合時代の密教寺院に多く見られる平面構造。本殿の造営は、明治15年の庄内の名棟梁「高橋兼吉」の建築です。

02年春には、湯田川温泉に縁の深い藤沢周平原作、山田洋次監督による映画「たそがれ清兵衛」のロケーションが行われました。宮沢りえさん扮する朋江と、真田広之さん扮する清兵衛の子供たちが祭りに出かけたシーンに登場する ひょっとこ踊りの滑稽な里かぐらは、江戸時代から湯田川温泉に伝わる「湯田川神楽」。毎年土用の丑の日に上演されるほか、ご予約のうえ各旅館のお座敷でも楽しむことができます。また参道入口には、撮影記念碑が設置されています。
最終更新日 2006年 7月 10日